排水管更生工事を株式会社タイコーに依頼した その1
私の住んでいるマンションは、平成元年(1989年)に新築で建設されたので、令和元年(2019年)となった現在、30年が経過したことになる。
経済がバブル景気とはやされ、日経平均が史上最高値を記録したのが1989年だから、まさにこの時期に住み始めたことになる。
この好景気は51ヶ月間続き1991年2月までとされているので、当時のマンション価格は高騰の一途で、相当のローンを組んで購入する人が多かった。
現在のマンション価格は、当時の価格に比べて3割前後、リフォームの有無ではさらに値段が下がってきていて、築年数を考慮すると妥当とも考える。
そして、高齢化に伴い、地方だけでなく東京でも空き家が増えているというニュースを耳にするが、我がマンションでは幸運なことに空き家は出ていない。
しかしながら、住民も高齢化で平均年齢が上がっていることだけは確かなので、今後、空き家がでないという保証はない。
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ここ10年で、タワーマンションが増え1000所帯を超えるマンションも数多くあるが、当マンションは9階建てで1階が駐車場、2階から9階までが住居になっていて35所帯という小規模のマンションである。
住民も7所帯は賃貸で、オーナーは28所帯。
そのため順番制で廻る理事を担当する機会が増えてきた。
住み始めて最初の20年間で理事を担当したのは3回だけだが、ここ5年間では1年だけお休みさせてもらっただけで、4年間理事を就任することになった(笑)
そして、大きな工事をするとなると理事5人のほかに修繕委員を4人選出して検討を重ねる。
屋上から羽田方面の眺め
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この30年間、費用の掛かる工事として以下のことを実施してきた。
・大規模修繕工事を2回
・給水管の更生工事
そして今回排水管の更新工事もしくは更生工事が必要かどうか調査し、必要であれば実施する方向で検討することになった。
マンションの理事をやっているため丁度その時期にあたり連絡係を担当することになった。
その顛末を記録しておきたい。
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2015年のこと、2部屋の排水管の汚れの状況を確認した。
その結果、汚れがひどくなってきているので工事が必要と判断してマンション管理会社に排水管更生工事・更新工事の見積もり依頼をした。
その見積もり金額は、更新工事が必要で、4980百万円の金額が提示された。
あまりに高いということで、再度提示されたのが4600万円。
380万円を下げた理由は、材料と管理会社の手数料を見直したということらしい。
値下げ幅が1割近くあり、これだけ下げるということは、業者と管理会社に対して、管理組合はちょっと食い物にされている感は否めなかった。
つまり、どのマンション管理会社でもそうだが、大規模修繕計画を短いスパンで実施して利益をあげようという利益至上主義がみえみえなのだ。
そしてこの金額、大規模修繕工事(外装工事)に匹敵するほどかかる費用が高い。
そして工事方法として、更生工事は不可で更新工事が必要との回答だった。
この工事は当初、長期修繕計画に入っていなかった。
そのため、この工事を実施すると長期修繕積立金が2025年に約25百万円のマイナスになるということが判明した。
今後の修繕計画を考慮し、ローンを組んでもやるべきかどうか理事会・修繕委員会で検討した。
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更新工事と更生工事の違いだが、更新工事は排水管をすべて古いものをはずして新たに排水管を設置するということ。
一方、更生工事は現状の排水管を生かして防錆リニューアル(コーティング)するというもの。
簡単な説明は上記だが、更新工事を実施するとなると、工事を実施するに際して、部屋の壁を居抜くため、内装つまりクロスの張替えなど相当費用がかかるという説明を受けた。
新規の排水管の費用が膨大になるため更新工事と更生工事、2つの工事方法で比較すると雲泥の差がつくことが確認できた。
一方、首都圏直下型地震がおきた場合を想定すると、せっかく新規にしたのに壊れるのは更新工事でも更生工事でもさほど大きな差異はないのでは考えた。
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今回、管理会社が見積もりをだしてきたのが、A社の1社だけだった。
A社だけの見積もりでは工事金額が妥当かどうかわからないため、他の会社に合い見積もりをとることにした。
3社にメールを出して見積もり依頼した。
2社から回答があり、1社からはメールの返信も無かった。
1社目の説明会では、排水管の集合継ぎ手の部分が問題になり工事ができないという回答。
2社目のタイコーに確認したところ、集合継ぎ手の部分も問題なく工事ができるという回答だった。
見積金額を提示してもらったら、更新工事の約3割の見積もり金額だった。
1戸当たり45万円~50万円の金額だ。
今回見積もりをとってもらったが3つのメリットがあった
1)更新工事ではなく更生工事で大丈夫とのこと
更新工事に比べ、非常に低予算で排水管が綺麗になる
2)10年保証がついていること
万が一工事をした部分から漏水事故が発生したら10年間保証するというもの
2)毎年実施している高圧洗浄をしなくて良い
排水管洗浄の後、抗菌コートの対応をするため、逆に毎年の高圧洗浄をしないほうが
良いという
当初、管理会社から紹介のあった業者に、再び更新工事ではなく更生工事で見積もりをとってもらえないかと打診したところ、その業者は更新工事しかできないため見積もりも提示できないという回答だった。
集合継ぎ手の更生工事は非常に難しいらしく、過去に問題が発生してその業者が破綻してその保障に大変なことになったということを管理会社が言っていた。
どうも中部地方でトラブルが発生して、そのトラブル対応で損害をこうむったという説明を受けた。
集合継ぎ手の写真
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タイコーの評判をネットでくまなく検索したが、悪いという評価が一件もみつからなかった。
また、管理会社および管理会社の系列の建設会社に『タイコー』の評判を聞いた。
しかしながら、現在の管理会社は、受託戸数が40万戸以上を抱えている国内でも上位に入る会社である。
悪い評判があれば何かしらあると思ったが、そこに確認しても問題があったということは何も聞かされなかった。
以前、武田鉄矢を広告塔にして大々的に宣伝した『つまりぬき24』という会社あって、その会社はトルネード工法で有名だったが2010年に倒産したことを知った。
一方、タイコーが実施している工法は、csc工法ということで、この工法(トルネード工法)を進化させ、品質・性能アップを追求した工法だという。
確かにタイコーが10年保証すると言っているが、実績としては5年から6年ということで今後問題がでてくるかどうかはわからないが、技術は日進月歩進んでいるので期待したいところだ。
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マンション管理会社は大きな工事を実施するに際して、どの程度のマージンを取っているか確認したところ約8~10%だという。
今回の更生工事について、管理組合が直接入るよりは、管理会社経由で工事をできないかと管理組合・管理会社合同の打ち合わせを持った。
その際、10%のマージンをとっても良いということを伝えた。
つまり今回の工事、管理会社がタイコーを協力会社として引き受けた場合、ちょっと管理監督するだけで150~200万円の利益が出るという依頼だ。
しかしながら、結論として、工事に心配があり管理会社は受注の間に入ることができないので、管理組合が直接依頼して欲しい旨のことを告げられた。
2019年1月マンションの総会を開催して、2社目の業者のタイコーに管理組合から直接依頼することが決定した。
会社のサイトは以下から
そして3月工事説明会を実施した。
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