『仕事探訪 パイロットのお仕事拝見』の講演を聞いてきた
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大田区主催
『仕事探訪 パイロットのお仕事拝見(羽田図書館)』
の講演を聞いてきた。
図書館での開催ということもあって、小中学生・家族ずれ・主婦・飛行機大好きおじさんの方々が聴きにこられて盛り上がった。
講師はANA(全日空)に勤務されて、主にB787を操縦している大野翼さん。
搭乗時間は2,800時間で2014年から副操縦士になったとのことだ。
パワーポイントで詳しく説明され、質疑応答を入れて1時間半にわたる講演で、あっという間に時間が過ぎた。
飛行前からフライト後までの業務を丁寧に解説された。
・飛行前にデスパッチャーと飛行計画についてミーティング
・整備士と打ち合わせ。
・パイロット自身が飛行機の外部点検。
・コックピットに入って、フライトプランの確認、必要データをコンピュータに入力
・客室乗務員とブリーフィング。
・お客様の搭乗後、プッシュバック。
・マーシャラ―の誘導で駐機場
・向かい風に向かって離着陸
・デスパッチャーに当日の飛行状況報告
B787の性能について以下の説明があった。
最大運用高度 131,00m
巡航速度 920Km/h
着陸速度 270Km/h
おおまかな説明の流れは上記だが、説明のあいまあいまに質問も大丈夫だった。
Q1、逆噴射とは?
A、エンジンを逆回転させるのではなくエンジン部を開放するとのこと
結構この質問は皆さんの興味を持たれたようだが、ネットでわかりやすいのがこちら
Q2、英語力はどれくらい必要?
A、国内線の時は不要だが、国際線ではやはり英語力は必要
TOEICで700~800点とのこと
Q3、パイロットの職業病は?
A、腰痛・ヘルニア・視力低下・航空性中耳炎になる人が多い
Q4、パイロットになるには?
A、航空大学を卒業する
自社養成(ANA)
自力で免許を取る等
Q5、勤務体制は?
A、月に10日間の休暇がある
講師の場合の1ヵ月間の勤務内容の説明がされた
10月に入って、海外はオーストラリア・ドイツ・アメリカへ、国内は大阪・沖縄へフライトがあったとのこと
Q6、飛行機の方向転換はどうするのか(エンジン or ハンドル)?
A、ステック状のものがあってそれで操作する
エンジンの出力で方向を変えるのではなく、車のハンドル操作に近い
Q7、B787は導入当初色々問題があったが?
A、当初はバッテリー問題があったが、現時点では問題が解消している
Q8、羽田空港は発着回数が多いので心配だ
A、羽田空港より発着回数の多い空港は海外にたくさんある
たとえばアメリカのアトランタ空港・ロサンゼルス空港、パリのシャルル・ド・ゴール空港、イギリスのヒースロー空港など
ご参考 世界の空港 発着回数ランキング TOP30(2015年)
パイロットの持ち物、つまりスースケースに入っているものも開示された。
運行資料・ルートマニュアル・地図帳・免許証(パイロット)・タブレット・懐中電灯等
地図帳は『小学生の地図帳』を持っておられて、それを見せられた時、会場は爆笑だった。
これで十分らしい。
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☆
クイズコーナーも設けられた
Q1、離陸のスピードは
3択 ①新幹線の速度 ②チーターの全速力 ③100m陸上選手
Q2、パイロットにいない人
4択 ①女性 ②外国人 ③大学生 ④○○○(失念しました)
Q3、1万メートルの高度の温度は
3択 ①プラス50° ②マイナス50° ③0°
※答えは最後にあります
☆
コックピットの中は結構暑いとの感想があった。
これは、やはりパイロットから直接聞かないとなかなかわからないこと。
☆
また、名前が
『翼』
と付けられているが、ご両親がサッカー選手かパイロットにしたくてつけたのかという質問には
「親は学校の先生をしていたこと、漢字一文字で名前を付けたかったことで特に親の希望はなかった
中学時代に木村拓哉主演『GOOD LUCK!!』というドラマを見てパイロットはかっこいいなと思って目指した」
という。
その他にいろんな質問がでた
・副操縦士から正操縦士になるのにはどれくらいかかる?
・2020年の羽田の航空域体制は?
・ゴーアラウンドの経験は?
・車輪が離陸して相当時間出ているのを見たが問題ないか?
等々丁寧に説明されていた。
大田区では、こういった講演の企画を毎年、年に1回10月~1月の間に開催しているという。
年に数回あっても良さそうだが、また来年10月以降、今回の様な講演があるというのは嬉しいかぎりだ。
クイズの答え
Q1、離陸のスピードは
答え①新幹線の速度
Q2、パイロットにいない人
答え③大学生
女性パイロットは20名いるとのこと
Q3、1万メートルの高度の温度は
答え②マイナス50°
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